もうすぐ大人に
近所のデリカテッセンのお店に入ったら、往年のアヌークエーメのようなメイクをした10代の背伸びした女性と日焼けした男性のカップルが買い物をしていました。女性は白黒の水玉と小花プリントを組合わせたスリップドレスを着ていて、男性がオーダーしているのを眺めていました。男性はショーケースの中を指差しながら「そのドライトマトのオイル漬、黒い方のオリーブ、アーティチョークのオイル漬、アンチョビの酢漬け.....」とそこまで言った時、女性が小声で「お金もっているの?」と心配そうに聞きましたました。男性は「後ろに入っている財布をとって」と言って財布の中味をチェックした後に「ここ迄でいくら?」と聞き4ポンド50ペンス(約900円)と判ると最後に「パンを半分」と言いました。
この若いカップルの様子を見ていて、数日前に見たブラックバードを思い出しました。それは近くの療養所の前を通った時で、その庭の奥の方にブラックバードがいたので「こっちにおいで!」と呼ぶと奥の方から怖がる様子もなくぴょんぴょんぴょんと飛んでやってきたのです。そしてしばらくの間黒い丸い目でじっとこちらを見ていましたが、その内くちばしで地面をついばむのに熱中しはじめました。それは大人になる少し手前のブラックバードのようでしたが、目の前の若いカップルにも大人になる少し手前の危うさがみえました、でも何故かとても羨ましく感じたのです。




最近のコメント